碧野圭「ブックストア・ウォーズ」

ブックストア・ウォーズ

27歳の亜紀は、文芸書はもちろん、
コミック、ライトノベル、ボーイズラブにも気を配る書店員。
ユニークな企画を打ち出しては、
昔気質な40歳の副店長・理子と衝突ばかりしている。
その理子が店長に昇進した直後、
6ヵ月後に店が閉鎖されると知った二人は……。
不可能の向こうに希望が見えてくるワーキングガール・ストーリー。
＊
話の序盤から中盤までは「ブックストア」といっても
それほど書店という舞台がオモテに出てくることもなく
どこの会社にもある人間関係の複雑さがメインでしたが
中盤以降は、書店独特の仕事やしくみ、仕掛けが、
うまくストーリーとからんできて非常に面白い展開でしたねえ。
主人公はもちろん、端役まで、なかなか計算されたキャラクターが
活きていて、読み飽きることなくイッキに読めました。
次作にも期待できそうです。
4点（5点満点）