松尾由美「九月の恋と出会うまで」

九月の恋と出会うまで

九月の恋と出会うまで

「もしもし、そこにいますか?」部屋の壁にあいたエアコンの穴から、
不思議な男の囁き声が聞こえてきた。
自分は一年後の未来から話しかけている、君にお願いしたいことがあるというのだ。
志織は半信半疑でその奇妙な仕事を引き受けた。
愛の魔法に導かれているとも知らず……。
失われた恋がよみがえる奇跡のラブストーリー。

ごくごく平凡な登場人物、ごくごく普通のお話…
かと思うと、とんでもない奇妙な設定が仕掛けてありました。
エアコンの穴から話しかけてくる未来の人。
疑問を感じながらも、言うとおりにしてみると…。
なるほど、いくつかあった疑問も最後の最後には
ジグソーパズルが完成するようにピタッとはまります。
しかし、タイトルに「九月の恋に…」とあるのに
恋話がでてくるのは終盤になってから。
ちょっとヤキモキしてしまいました。
ホントに「出会うまで」のお話。
4点(5点満点)