西澤保彦「春の魔法のおすそわけ」

春の魔法のおすそわけ

春の魔法のおすそわけ

満開の桜の下、二日酔いの小夜子が出逢ったのは
謎の美青年と見知らぬ肩掛け鞄……。
ちょっとミステリアスで、あたたかくて、思わず涙する。
ヤケな女流作家と謎の青年の不思議な出逢い。

最初があまりにも不自然な設定だったので
なかなか話の中に入っていけませんでしたが
ラストには、その設定がストンと落ち着くという仕掛けでした。
うまくまとまった良い話だとは思うのですが
西澤さんに期待するのは、もっと突飛な発想のお話。
やっぱり初期の頃のようなのは無理なんでしょうか。
それに、匠千暁シリーズもずいぶんご無沙汰なのでは…。
3点(5点満点)