フランシス・アイルズ「被告の女性に関しては」

被告の女性に関しては (晶文社ミステリ)

被告の女性に関しては (晶文社ミステリ)

肺の病を得て海辺の村に保養にやって来た学生アランは
滞在先の医師の妻イヴリンと親しくなり
ついに関係を結んでしまう。
自信家の医師に反感をつのらせながら
秘密の関係に深入りしていくアランだが
その先には思わぬ事件が待ち受けていた…。
優柔不断な青年の揺れ動く心理と
不可解な女の性を辛辣なユーモアをまじえて描いた本書は
人間の「性格」の謎を追究し
探偵小説の枠組みから一歩踏み出した
アイルズ=バークリーの到達点ともいうべき傑作である。

1939(昭和14)年の作品ですが
それほど古臭さは感じられません。
ただ、上の出版社の紹介文を読んで期待が大きすぎたのか
肩透かしをくらった感じは否めないなぁ。
もう少しひねったストーリーやどんでん返しが
あるかと思ったんですが…。
今年40冊目/2.5点(5点満点)