北村薫「鷺と雪」

鷺と雪

鷺と雪

女子学習院に通う士族令嬢・花村英子と
女性運転手〈ベッキーさん〉が活躍するシリーズも、第3弾。
ついに完結です。
廉価で操作が簡単なカメラ〈オリムピック〉が発売され、
英子の級友たちもこぞって手に入れた。
だが小松子爵家の千枝子が初めて撮影した写真の中に
日本にいるはずのない婚約者が写っていたという。
英子はその謎を解決できるのか?
そして年も明けた、ある雪の朝。
英子は運命の電話をかけてしまう……。
時の歯車が動くように、人はただその道を歩むのみ。
切なくも劇的な、シリーズの幕切れです。

昭和初期という時代を見事に活かした作品。
わたしなんかが良いの悪いのと言うこと自体がおこがましい。
ただ、前二作に比べ
ベッキーさんの影がやや薄かったかなぁ…。
今年38冊目/3.5点(5点満点)