福田和代「黒と赤の潮流」

黒と赤の潮流 (ハヤカワ・ミステリワールド)

黒と赤の潮流 (ハヤカワ・ミステリワールド)

阪神淡路大震災で祐一は両親を亡くした。
何かを亡くすのは初めてではない。
超高校級スプリンターだった彼は
2年前に事故で引退を余儀なくされた。
だが、ボート仲間のタイ人青年ドゥアンが
殺されたことを契機に、凍った祐一の心に火がつく。
背後に浮かぶ蛇頭と孤島に住む大物財界人の影。
いつしか祐一は第二の脚となった船で大海原に走り出す!
骨太で熱い青春海洋冒険サスペンス。

まず主人公の祐一に共感できない。
なんかリアリティが感じられないのだ。
だから感情移入ができない。
当然、イチバンの読みどころである
クライマックスのカタルシスも感じられない…。
時代設定を阪神淡路大震災直後にもってきたのも
それほど意味がないように思うんだけど…。
今年37冊目/2点(5点満点)