柄刀一「ペガサスと一角獣薬局」

ペガサスと一角獣薬局

ペガサスと一角獣薬局

ユニコーン。ペガサス。ドラゴン。永遠の命と再生する館。
伝説に秘められているのは、祈りかそれとも禍か。
「世界の伝説と奇観」を取材するフリーカメラマンの
南美希風が挑む、奇跡としか呼びようのない難事件。
壮大にして奇想天外、柄刀一の真骨頂。

読まず嫌いというわけでもないんですが
なぜか縁のなかった柄刀一さん。
(ひょっとしたら、なにかのアンソロジーで読んだかも)
この作品もファンタジー系の内容ともとれるタイトルや
出だしの文章がやや取っつきにくいこともあり
パスしてしまいそうになっていたんですが
読んで良かった〜!面白かった〜!
泡坂妻夫のテイストだという人もいるようですが
わたしには現代版・洗練されたディクスン・カーに思えました。
中でも「光る棺の中の白骨」は秀逸。
表題作はイマイチだったものの、他の作品も良かった。
奇抜なトリックだけでなく
物語もしっかりしてることにも驚きました。
「密室キングダム」も読まなくっちゃ。
今年29冊目/4点(5点満点)