貫井徳郎「乱反射」

乱反射

乱反射

幼い命の死。報われぬ悲しみ。
遺された家族は、ただ慟哭するしかないのか?
良識派の主婦、怠慢な医師、深夜外来の常習者
無気力な公務員、尊大な定年退職者。
複雑に絡み合うエゴイズムの果て、悲劇は起こった…。
罪さえ問えぬ人災の連鎖を暴く
全く新しい社会派エンターテインメント。

デビュー作「慟哭」のインパクトがあまりにも強すぎたので
おのずとハードルが高くなってしまった感のある貫井さん。
しかし、これはいい!すごく面白い!
それにとってもうまいですねえ。
この作品で直木賞の候補になってもおかしくないのでは?
テーマは「モラルの低下&欠如」。
ラストのオチも効いています。
今年25冊目/4.5点(5点満点)