竹内真「シチュエーションパズルの攻防〜珊瑚朗先生無頼控」

大学入学を機に、叔母がママを務める
銀座の文壇バーでアルバイトをすることになった了。
その店は、人気ミステリー作家・辻堂珊瑚朗先生ご贔屓の店だった。
普段は店のホステスにちょっかいを出しながら、
バーボンと葉巻を楽しむサンゴ先生だが
ひとたび不思議な謎に出合うと、鮮やかな推理をさりげなく披露。
「小僧」と呼ばれて可愛がられるようになった僕が遭遇した五つの謎と、
サンゴ先生の鮮やかな推理。
気鋭の作家が初めて挑戦する、安楽椅子探偵譚。

竹内さん、安楽椅子探偵モノに初挑戦…なんですが
この趣向のものといえば、魅力的なキャラクターと
シャープな謎解きが「売り」だと思うんです。
それがどうにも中途半端だったような気がして残念です。
東京創元社のHPにある〈Webミステリーズ!〉の
「ここだけのあとがき」を読むと、この企画がくるまで
安楽椅子探偵物のミステリーについては書いたことがないどころか
ろくに読んだこともありませんでした」と書いてあります。
…ちょっと無謀だったかなぁ。
3点(5点満点)