貴志祐介「新世界より」

新世界より (上)

新世界より (上)

ここは汚れなき理想郷のはずだった。
1000年後の日本。伝説。消える子供たち。
著者頂点をきわめる、3年半ぶり書き下ろし長編小説!
子供たちは、大人になるために「呪力」を手に入れなければならない。
一見のどかに見える学校で、子供たちは徹底的に管理されていた。
いつわりの共同体が隠しているものとは――。
何も知らず育った子供たちに、悪夢が襲いかかる!
新世界より (下)

新世界より (下)

見せかけの平和がいま崩れる。
人類が手にしたのは、神の力か、悪魔の力か。
空前絶後のエンターテインメント、ついに佳境!
八丁標の外に出てはいけない――悪鬼と業魔から町を守るために、
大人たちが作った忌まわしい伝説。いま伝説が、「実体」となって町に迫る。
新しい秩序とは、おびただしい流血でしか生まれないのか。
少女は、決死の冒険に身を投じる。

上下巻あわせて千ページを優に越え
原稿用紙にして1900枚という大長編。
千年後の世界という違った世界観をつかむまでは
ちょっと時間がかかるが、
そのあとはまさに怒濤の展開といってもいいでしょう。
呪力を持った人間に対して、ある機構が働くんですが
それがラストには活かされてくるという仕組み。
出版元の講談社には特設サイトがあり
「読み解くキーワード」なる別ウィンドウも用意されていましたが
そのイラストは、なんと著者本人が書かれているようですよ。
http://shop.kodansha.jp/bc/books/topics/newworld/
4点(5点満点)