歌野晶午「ハッピーエンドにさよならを」

ハッピーエンドにさよならを

ハッピーエンドにさよならを

望みどおりの結末になることなんて、
現実ではめったにないと思いませんか?
小説の企みに満ちた、アンチ・ハッピーエンド・ストーリー。
前人未到のミステリ四冠を達成した偉才が仕掛ける未曾有の殺意。

どの話もブラックな展開。
主人公はどこにでもいそうな人達だけに
すごくリアリティを感じて余計にコワイ。
そのネタの面白さもさることながら
小説としてたいへん読みごたえがあることにも注目。
作者のうまさを再確認した短編集でした。
4点(5点満点)