島田壮司「リベルタスの寓話」

リベルタスの寓話

リベルタスの寓話

中世クロアチア自治都市、ドゥブロブニク。
ここには、自由の象徴として尊ばれ、救世主となった
「リベルタス」と呼ばれる小さなブリキ人間がいた…。
ボスニア・ヘルツェゴヴィナの一都市モスタルで、
心臓以外の臓器をすべて他の事物に入れ替えられるという、
酸鼻をきわめる殺人事件が起きた。
同じく民族紛争を題材とした中編「クロアチア人の手」も同時収録。

まさに力技。
ひとつの謎をここまでふくらますとは…さすが島田さん。
表題作の方が評判がいいように思いますが
わたしは「クロアチア人の手」の
なぜ密室にしたのか?の謎が面白かったですね。
ちなみに二作とも、御手洗潔は電話越しのやりとりだけで
解決してしまいます。
3点(5点満点)