桂望実「明日この手を放しても」

明日この手を放しても

明日この手を放しても

19歳で途中失明して夢を失った「可愛く」ない凛子と、
自分勝手で「文句ばっかり」の真司。
一番近くにいても誰より遠い兄妹の未来に待っているのは…。
家族の愛がぎっしり詰まったハートフルな長編小説。

潔癖症の妹と、グータラなアニキ。
性格も真逆のふたりが、マンガの制作を通じて
歩み寄っていく過程がしみじみ感動的。
あらためて作者のうまさを実感しました。
ラストに不満な人もいるようですが
こういうラストがあってもいいのでは…。
4点(5点満点)