宮部みゆき「楽園」
- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/08/06
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12歳で死んだ少年に関する不思議な調査依頼が舞い込んだ。
少年は16年前に殺された少女の遺体が発見される前に、
それを絵に描いていたという…。
少年の目には何が見えていたのか。少女の死は何を残したのか…。
少女殺害事件の関係者たちに話を聞いていくうちに、
滋子は少女の背後にいた人物の存在に気づく。
子を想う親の愛の形を問いかける物語。
*
前作(と言っていいのか?)の「模倣犯」より、かなり地味な展開とはいえ
全編に作者のあたたかさ、優しさがイキイキとした登場人物を通して描かれ
最後まで心地よく読むことができました。
ラストもいろいろ意見があるようですが、わたし的には満足。
これだけの話を破綻なくまとめるあたりは、もう職人芸でしょう。
ただこの本の装幀はいただけませんねえ。
もうちょっとなんとかならないものか…。
4点(5点満点)