松尾由美「オランダ水牛の謎」

上海生まれの、口をきく、正真正銘の「安楽椅子探偵」アーチーと、
小学校6年生の及川衛との交流を描く、シリーズ第2弾。
名推理を働かせるアーチーと衛少年が今回挑むのは、
エラリー・クイーンよろしく“国名シリーズ”の謎。
誰もがあっと驚く舞台設定とユーモアに、
本格味溢れる謎解きが加わった心安らぐ連作集。

椅子自体が口をきき、謎を解き明かすという奇抜な設定。
ですが、椅子が暑がったり、眠くなったり…と
さすがに不自然なカンジは最後まで否めませんでした。
ちょっと奇抜な設定にしすぎちゃったのでは?
登場人物の言動も少しづつの違和感が積み重なり
話の中へ引き込まれるということがありませんでした。
ポンッと膝を打つようなスマートな解決が欲しかったのですが…。
3点(5点満点)