恩田陸「朝日のようにさわやかに」

朝日のようにさわやかに

朝日のようにさわやかに

ビールについての冒頭から、天才トランペッターや心太へ話題は移り、
最後は子供の頃に抱いていた謎の解明へと至る――。
虚実の狭間を、意識の流れのまま語る、
著者ならではの技巧が炸裂する表題作他、
恩田陸が持つあらゆる魅力がたっぷり詰まった、物語の万華鏡。
この一冊で恩田陸の作品世界が一周できる!

珠玉の名作揃いとまではいかないけど
恩田さんのストーリーテラーとしての実力が堪能できる作品集。
ホント、物語に引き込む力はスゴイものがありますね。
わたしのお気に入りは「深夜の食欲」。
「冷凍みかん」「淋しいお城」あたりも評判いいようですね。
うしろに著者本人の自作解説というかコメントがあるんですが
その中にクリスティの「ABC殺人事件」を紹介してるところがありました。
その紹介文がすごく印象的だったので、
「ABC」を再読したくなっちゃいましたよ。
3.5点(5点満点)