万城目学「鴨川ホルモー」

鴨川ホルモー

鴨川ホルモー

謎のサークル京大青竜会に入った安倍を待ち構えていた「ホルモー」とは?
恋に、戦に、チョンマゲに、若者たちは闊歩して、魑魅魍魎は跋扈する。
京都の街に巻き起こる、疾風怒濤の狂乱絵巻。
前代未聞の娯楽大作、ここにあり!

産業編集センターというマイナーな出版社発行という
不利な条件にもかかわらず
昨年末の各種ベストにランクイン(本の雑誌1位、キノベス2位など)し
今年に入って「本屋大賞」にもノミネートされる(結果は6位)など
とても評判の良い作品です。
森見登美彦さんの「夜は短し歩けよ乙女」と同じく、京都の街が舞台なので
京都出身のわたしとしては、出てくる場面や場所が目に浮かんで
2倍も3倍も楽しめたカンジです。
また、この小説は京都が舞台でなければ
書けなかったであろう作品ともいえそうですね。
あえて違う街を舞台にするとしたら奈良あたりになるんだろうけど
先日出版された著者の第二作「鹿男あをによし」は奈良が舞台。
なにやらそれも「傑作!」という声が聞こえてきたりしています。
それも楽しみです。
4点(5点満点)