真保裕一「栄光なき凱旋」(上・下)

栄光なき凱旋 上

栄光なき凱旋 上

栄光なき凱旋 下

栄光なき凱旋 下

一人の女性を愛したジローとヘンリー。白人の恋人との結婚を決めたマット。
彼らの明日を日本軍の真珠湾攻撃が引き裂いた。
ジローは日本語を自在に操る語学兵としてアメリカ陸軍情報部へ転身。
日系人の強制収容に抗議するヘンリーは法廷の場へ。
マットは友と銃を手にする決意を抱く。
奪われた未来を取り戻すため、彼らはそれぞれの戦いへと挑む。
第二次世界大戦という激動の時代に生きる若者を描く青春群像大作。

上下巻あわせて1250ページ。
いやぁ、長かったぁ〜!
朝日新聞の読書欄で評論家の池上冬樹さんは
「この物語を書くには、この長さが必要」と書いてましたが、
わたしにはやっぱり長すぎたみたい。
しかも不得手な戦争もの。
ジロー、ヘンリー、マットと3人の主人公が出てくるのですが
どの主人公にも、いまいち感情移入できなかったのも
読了まで時間がかかった理由でしょうか。
皮肉なことに最後の100ページで、裁判の場面があるんですが
そこがイチバン面白かったかも。
なのに…どうしてラストでこんなに目頭が熱くなるのか?
溢れてくる水分はいったい何なのか?
3点(5点満点)