重松清「気をつけ、礼。」

気をつけ、礼。

気をつけ、礼。

受験の役には立たなかったし、
何かを教わったんだということにさえ、若いうちは気づかなかった。
でも今、あのときの先生の思いが胸に染みる……
夢に敗れた美術教師、ニール・ヤングを教えてくれた物理の先生、
怖いけど本当は優しい保健室のおばちゃん。
人生で最初に出会う大人、教師とのほろ苦く、
温かい思い出が立ち上る感動作。

教師と生徒の話が詰まった短編集。
いずれも高水準な短編ばかり。
重松さんの本の感想ではよく書くことですが
もうそれ以上いくと、あざとくなる…という手前で止める
そのさじ加減が絶妙です。
この本の中では巻頭の「白髪のニール」が印象的。
4点(5点満点)